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【シューベルト「冬の旅」全24曲の日本語訳を公開!】

10月3日(土)仙台市太白区文化センター楽楽楽ホールで開催するシューベルトの「冬の旅」全24曲を河野克典さんが和訳!

ロマンティックで素敵な詞の数々・・・

あなたはどれが好きですか?

詞を見てからコンサートに行けば、楽しみ方は倍増ですよ♪

 

1.おやすみ

僕はよそ者としてやって来て

よそ者のまま 再び去って行く

五月は多くの花束で

僕を迎えてくれた

娘は愛について語ってくれ

母親は結婚の話まで口にした

そして今はこの世はくもり

道は雪に覆われている

僕は自分の旅立ちの

時も選ぶことができず

この暗闇の中を一人で

道を探してゆかねばならぬ

まるで月影だけが

僕の供のようについてくる

僕はただ白い世界の上を

獣の足跡を辿っていく

僕を追い出そうとしているのに

これ以上とどまることができようか!

狂った犬は主人の家の前で

吠えさせておけ!

恋は次から次へと

さすらいを好むもの

一神が愛をそうさせたのだから—

愛しい人よ おやすみ!

君の夢を邪魔しようとも

君の眠りを乱そうとも思わない

君に足音が聞こえぬよう

そっと そっと扉を閉めよう!

通り過ぎるとき 門のそばに

君がそれを見てわかってもらえるように

「おやすみ」と書こう

僕が君の事を思っていたことを

 

2.風見の旗

風が僕の美しい恋人の

家の屋根の上で戯れている

哀れな男を追い出そうという妄想に

僕はもう苛まれている

彼はその家の表札に

早く気がつくべきであった

そうすればその家に忠実な女性などを

決してさがしたりはしなかっただろう

風はあの屋根の家の人の心さえも弄んでいる

ただ大きな音を立てないけれど

何を僕の心に訊くのか?

この家の娘は富める花嫁

 

3.凍った涙

凍った雫が

僕の頬を流れた

それが僕から出た涙なのか

気がつかなかった

おい涙よ 僕の涙よ

そしておまえたちも

冷たい朝露のように

氷となるのか

そして胸の泉からこみ上げてくる

熱く燃えたぎったものが

溶かしてしまうだろう

冬中のすべての氷を

 

4.凍結

僕は雪の中を空しく

彼女の足跡を捜し歩いた

彼女が僕の腕にすがり

そぞろ歩いたあの緑の野原を

僕は大地に口づけをしよう

雪と氷を

僕の熱い涙で解かそう

この大地が見えるまで

どこに花を どこに緑の草原を

見つけることができよう?

花は枯れてしまい

草原は色あせている

僕はひとつとして想い出を

ここから持ち去ることが出来ないのか?

もし僕の苦しみが黙ってしまったら

誰がいったい彼女のことを伝えるのか?

僕の心は凍ったようだ

その中に彼女の姿が冷たく凍っている

もし心が融けることがあるなら

彼女の姿も流れていくだろう

 

5.菩提樹

町の門の前にある泉のそばに

菩提樹が一本立っている

その木蔭で夢を見たものだった

沢山も甘い夢を

僕はその幹に彫りつけた

沢山の愛の言葉を

嬉しい時も 悲しい時もその木の元に

僕はいつも惹きつけられて行くのだった

今日は彷徨わなければならなかった

この深い闇夜にその傍をとおって

僕は闇夜の中

そこで目をしっかりと閉じた

すると その枝々がまるで

僕を呼びかけるようにざわめいた

「私のもとにいらっしゃい 若者よ

ここがおまえの憩う場所なのだ」

冷たい風が

僕の顔に吹きつけてきた

帽子が僕の頭から飛んでいったが

僕は振り返りはしなかった

今僕はあの場所から

何時間も離れたところにいる

だが僕には今もあのざわめきが聞こえる

「ここがおまえの憩う場所なのだ」と

 

6.あふれる涙

僕の目から沢山の涙が

雪の中に落ちていった

冷たい雪片が渇いたように

熱い悲しみを吸い込んでいる

草が芽吹こうとする時には

暖かい風が吹いてこよう

氷は割れてばらばらになり

やわらかい雪は融けて流れ行く

雪よ お前は知っているだろ 僕の心を

どこに流れていくか 教えておくれ?

僕の涙を追っていけばいい

すぐに小川が迎えてくれる

小川と一緒に町を通りぬければ

活気のある通りを出入りする

おまえが僕の涙が燃えるのを感じたら

そこが僕の愛する人の家なのだ

 

7.川の上で

おまえは楽しげにざわめいている

明るい 激しい川よ

でもおまえは何と静かになったことか

別れの挨拶もしないとは

かたく凍った皮で

おまえは自分を覆ってしまった

冷たく動かず

砂の中に横たわっている

おまえの覆いに

僕は尖った石で

僕の愛しい人の

名前と日付けを刻み込む

最初に挨拶をした日と

そして僕が去っていった日

名前と日付のまわりを

とぎれた環で囲んだ

僕の心よ

この小川の中に自分の姿を認めているのか

氷の皮の下でも

ふくれあがり飛び出すのか?

 

8.回想

氷と雪の上を歩いているのに

僕の足の裏は燃えるようだ

町の塔が見えなくなるまでは

休みたくない

僕はどの石にもつまづきながらも

急いで町をでた

鴉たちは雪や霰を

僕の帽子めがけて投げてきた

移り気な町よ おまえが僕を

迎えてくれたときは全く違っていた

輝く窓辺では雲雀とナイチンゲールが

競って歌っていた

太い菩提樹も花を咲かし

清い流れも明るくざわめき

そして ああ少女の二つの瞳も輝いていた!

そこで心を奪われてしまったんだね 君は!

あの日のことを思い出すと

もう一度振り返りたくなる

僕はふらふらと戻っていって

彼女の家の前に静かに立っていたい

 

9.鬼火

岩間の谷底深くに 鬼火がひとつ

僕を誘っていた

どうして僕は出口を見つければよいのか?

でも僕は難しいこととは思わない

僕は彷徨い歩くのには慣れているし

どの道も また行き先に導くではないか

我々の喜びも 悲しみも

すべて鬼火の仕業なのだ

渇いた沢の窪みをつたって

僕はゆっくりと下る

どんな流れも海へと流れ着くし

どんな苦しみにもその墓場はある

 

10.休息

僕は休もうと身体を横にする 今初めて

どれほど疲れているのか知ることができる

彷徨うことは僕をどんな愛想の悪い道でも

元気にしてくれていた

足は休もうともしない

立ち止まるには寒すぎた

背中は荷の重さを感じなかった

風が僕を後押ししてくれた

狭い炭焼き小屋に

一夜の宿を見つけた

しかし僕の手足は休まりそうにない

それほど手足の傷は燃えるように痛んでいる

僕の心よ あれほど戦いや嵐の中では

激しく そして大胆だったおまえまでも

熱い針を持った虫が 静けさの中で初めて

蠢くのを感じているのだ

 

11.春の夢

僕は花咲く五月のような

色とりどりの花の夢を見た

僕は緑の草原や小鳥たちが

楽しげに囀る夢を見た

すると雄鶏が鳴き

そして僕は目を覚ました

その時あたりは冷たく暗くて

鴉が屋根で鳴いていた

しかし窓ガラスには

誰が木の葉を描いたのか?

おまえたちは冬に花の夢を見た者を

笑っているのだろう

僕は数々の愛の夢を見た

美しい娘のことを

抱擁と口づけの

歓喜と幸福の夢を見た

すると雄鶏が鳴き

そして僕の心は目を覚ました

今僕は一人で座って

そして夢に思いを廻らしている

僕が再び目を閉じると

僕の心はまだ熱くときめいている

窓の木の葉はいつ緑色に芽吹くのだろう

恋人をいつ抱きしめられるのか?

 

12.孤独

どんよりとした雲が

明るい空を漂ってゆくように

樅の木の梢を

かすかなそよ風がぬけていく時

明るく楽しげな生活の中を

孤独で挨拶もされず

僕は自分の道を

重い足取りで進んでいく

ああ 空気がこんなに穏やかだとは

ああ 世の中がこんなに明るいとは

まだ嵐が猛り狂っていた頃は

僕はこんなに惨めではなかった

 

13.郵便馬車

通りから郵便馬車のラッパが響いてくる

どうしてそんなに高く躍るのか

僕の心よ

郵便馬車はおまえに一通の手紙も持ってこない

なのにおまえはどうしてそんなに逸るのか

僕の心よ

でも郵便馬車は町からやって来る

僕の愛しい人が住んでいた町

僕の心よ

きっと一度その町を眺めたいのか

そしてどんな具合か尋ねたいのだろう

僕の心よ

 

14.霜おく頭

霜が白く僕の髪の毛いちめんに

輝いていた

そこで僕はもう老いることができたと思って

とても喜んでいた

しかしやがて霜は融けて露となり

また黒い髪の毛になった

僕は自分の若さが怖かった—

棺に入るまでまだなんと遠いことか!

夕焼けから夜明けまでの間に

白髪の頭になった人は沢山いる

誰が信じるだろうか? この長い旅でも

僕は白髪にならなかったとは!

 

15.からす

鴉が一羽

僕と一緒に町からやって来て

今日までしょっちゅう

頭の上を飛び廻っていた

鴉よ 不思議なやつだ

おまえは僕を離れようとしないのか?

それとももうじき僕の身体を

餌にしようと思っているのか?

今となってはもう杖を頼りに

これ以上遠くに行くことはできないだろう

鴉よ 墓まで忠実であることを

僕に見せてくれ!

 

16.最後の希望

ここかしこに色とりどりの

木々の葉が見える

そして僕はその木々の前に立ち

しばしば物思いにふけっている

一枚の葉を見つめ

そして僕の希望をその葉に託す

風が僕の葉を弄んでいて

僕はただ びくびくしている

ああ そしてあの葉が地面に落ちると

僕の希望も消えていく

僕自身いっしょに地に伏して

僕の希望の墓に涙をそそぐ

 

17.村で

犬は吠え その鎖は音を立てている

人々は各々のベットに眠り

自分たちにない様々なことを

良い夢でも悪い夢でも夢見て疲れを癒し

そして朝にはすべての夢が消え去ってしまう

ともかく人々は分け前を楽しみ、

そしてまだ手にしなかったものを

再び枕の上で見つけようとする

目聡い犬たちよ 僕を吠えて追い払え

まどろむ時も僕に休ませないでくれ!

すべての夢を見終わった僕は

どうして彼らとともに怠けていられよう?

 

18.嵐の朝

嵐の空の灰色の衣を

引き裂いたように

ちぎれ雲が

よわよわしく漂っている

紅い焔が

雲間をぬっていった

それを「朝だ」と

僕の心は呼びたい

僕の心は空に描かれた自分の姿を

眺めている

それこそ冷たく

そして荒々しい冬にほかならない

 

19.幻覚

光が僕の前を親しげに踊っていった

僕はあちこちその光の後を追った

僕は光を好んで追い それは旅人を

惑わそうとしているのだと思った

ああ 僕のように哀れなものは

色とりどりの幻覚に惑わされたがるもの、

氷と夜と恐怖の向こうに

明るく そして暖かそうな家

そして愛らしい娘がいるようにみせてくれる—

幻覚のみが僕が得たもの

 

20.道しるべ

他の旅人の行く道を

僕はなぜ避けるのか?

そして雪に覆われ

隠れた岩山の道を探すのか?

人を恐れなくてはいけないようなことを

僕はしたわけではないのに

なんと愚かな望みが僕を

荒野へと駆り立てるのか?

道しるべが道に立っていて

町へと導いている

そして僕は何処までも彷徨う

休みもなく そして憩いを求めて

僕の目の前に動きもせず

一つの道しるべが立っている

ひと筋の道を僕は進まなければならない

まだ誰も戻ってきたことのない道を

 

21.宿舎

僕の選んだ道が

僕をある墓場へと連れてきた

ここで泊まりたいと

僕はひそかに考えた

おまえたち緑の葬儀の花環は

疲れた旅人を

冷たい宿屋へ招いてくれる

標となっているのだろう

いったいこの宿屋の部屋は

全部塞がっているのであろうか?

僕は倒れそうなほど疲れ

死ぬほど深い痛手を負っている

おお、無慈悲な亭主よ

それでも僕を追い払うのか?

それなら再び旅を続けよう

僕の忠実な杖よ

 

22.勇気

雪が顔に吹きつけたら

それを僕は払い落とそう

僕の心がひそかにこぼしても

僕は明るく 元気に歌おう

心が何を言おうが聞く耳などもたない

心が何を訴えても

知るものか

嘆きは愚かなもののすること

朗らかに風も天気も気にせず

世の中を生きよう!

この世に神などいなければ

我々自身が神様さ!

 

23.幻の太陽

僕は三つの太陽が空に輝くのを

長い間じっと見つめていた

僕から離れたくないように

空に止まったままでいた

ああ おまえたちは僕の太陽ではない

どこかほかの人の顔を照らしてくれ!

ああ 先頃まで僕のも三つの太陽があった

一番いい二つは沈んでしまった

三番目のも沈むがいい!

暗闇の中なら僕の気分は良くなるであろう

 

24.辻音楽師(ライヤー回し)

向こうの村はずれに

ライヤー回しが立っている

かじかんだ手で

彼はできる限りの力で回している

氷の上を裸足で

よろめきながら動いている

しかし彼の小さな皿は

いつまでも空っぽのまま

だれ一人彼に耳をかすものも

目を向けるものは誰一人いない

しかし犬たちは

この老人にうなっている

彼はすべてを

なるがままに任せてただ回すだけ

彼のライヤーは

決して静まらない

不思議な老人よ

おまえと一緒に行くことになるのか?

おまえは僕の歌に合わせて

ライヤーを回してくれるのか?

 

【☆七夕祭り☆】

七夕

08月12日(木)

夏が来ましたね。
皆様、今年の「仙台七夕祭り」は行きましたか?
やはり、地元の人間としては、これが来ると、「夏がきた!」と、心がウキウキ しますよね!人ごみは、確かに凄いですが・・、今年は、雨が多くて、そんなに夏気分を気温では体感できない分、人ごみもお祭り気分になれていいものです。

そして・・・見た方はいたでしょうか?
仙台のお祭りのタスキを受け取るかのように、実は、七夕祭りでも、ちょこっと露出していました!お気づきになった方いますか??
期間中、上を見て歩くのは、なかなか危険ではございますが、気づいてくれた方が少しでもいたなら・・嬉しいです!

そして、夏が終わって・・秋がすぐそこまでやってきています!
せんくらチケットは、もう購入済みでしょうか?
売り切れ公演も出てきているので、チケットのお買い求めはお早めに♪

(せんくら事務局 曽根)

【せんくら2009取材レポート】

せんくら09

07月1日(木)

いよいよ、7月3日(金)10:00〜チケットが発売します!
皆様、大変長らく お待たせいたしました!
「楽しみ方」いっぱいです。きっと皆様にあった公演が見つかるはずです!
公演内容もそうですが、出演するアーティスト陣、本当に豪華です。
そして、素敵な方々ばかりでした!

「でした?」。
そうです。先日、東京へアーティスト取材に行って参りました。2日間で、20名近くのアーティストの方々が、取材に協力してくれました。
皆様、お忙しい中、時間を作っていただき、快く取材を受けていただいたので、本当に感謝感激でございました。
そして何より、皆様、「せんくら」に出演することを、本当に楽しみにしているようで・・、これまた感激いたしました。
たくさんの貴重なお話も聞けましたよ!
その映像は、近々CMなどでご覧頂けると思いますので、暫しお待ち下さいね!!
取材から戻って早々に、事務局の決起集会が開かれました。お店の方から、サプライズで祈願ケーキを頂きました♪

たくさんの方々の笑顔が見れますよう願いを込めて・・・、
7月3日(金)10:00〜チケット発売スタートです!
例年、完売公演が続出します。チケットのお買い求めは、お早めに!!

(せんくら事務局 曽根)

【せんくら2009記者会見☆】

せんくら2009記者会見05月18日(月)

お待たせいたしました!
5月15日(金)より、「せんくら2009」の情報が公開となりました!
皆様、今年の出演者ラインナップをご覧いただけたでしょうか??
今年も凄い顔ぶれですよ!
去年同様、気軽に聞ける45分公演もありますし、ゆっくりじっくり聴ける60分公演も、今年からはございます。
お好きな時間に、お好きな場所で、お好きな公演をお選びになって、一人一人の自分らしいフェスティバルを完成してください!
そして、情報公開と共に、同日に記者会見も開かれ、せんくら出演者である、チェリストの長谷川陽子さんとピアニストの三舩優子さんが駆けつけてくれました。
お二人とも、本当にお綺麗で素敵な方々でした!
せんくら出演公演や、お二人が共演される公演についてなど、せんくらへの意気込みを、たくさんお話頂きました。
フェスティバルの開幕式は無事終了いたしました。
皆様と、今年も会場でお会いできることを、心より楽しみにしております。


(せんくら事務局 曽根)